「世界から猫が消えたなら」感想-失って気づく大切なもの

今日は「世界から猫が消えたなら」を紹介します。


  • 製作年:2016
  • 公開日:2016/5/14
  • 上映時間:103分
  • 監督:永井聡
  • 出演:佐藤健、宮崎あおい、濱田岳、奥野瑛太、石井杏奈、奥田瑛二、原田美枝子
  • 概要:余命が僅かになった僕(佐藤健)の目の前に突然同じ姿をした悪魔(佐藤健)が現れる。悪魔に本来は明日僕が死ぬこと、そして世界から彼が指定するものと引き換えに寿命が1日伸ばせると告げられる。

評価:9/10
オススメ:心浄化されたい人

最近は猫映画が増えてきているらしいですね。数年前「DOG POLICE」や「わさお」といった犬映画が量産された年がありました。まぁ、ほとんどク◯映画だったのですが…(「星守るいぬ」はよかった)

そんなわけで動物大フィーチャー映画はロクな思い出がないので、今回の映画は不安半分といったところでした。

半分希望を持てたのは東宝の名物プロデューサー川村元気が原作である事と永井聡監督であるということ。
川村元気は数々の地雷映画を生み出す東宝の中では圧倒的当たり映画を量産している方で「電車男」、「悪人」から近作では「バケモノの子」、「バクマン。」なんかも彼のプロデュースです(本作はキャスティングのスタッフとして参加)。
永井聡は元々CMディレクターだったのですが、長編映画監督としてのデビュー作「ジャッジ!」が個人的にドツボ(世間的には作中のギャグが受け入れられるかで意見が分かれた)だったので、凄く注目してた監督の一人でした。

あ、ちなみに舞台挨拶も行ってきたのですが、佐藤健君がとにかく天使だった(真顔
最後に舞台挨拶で健君が明かしてくれたあるネタも紹介します。

※以下、ネタバレあり

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悪魔との契約

概要にある通り、1日生き延びる為には悪魔が指定した物を消さないといけなくなります。

最初に指定されたのは電話。あの泥のように無くなっていく演出なんとかならなかったんですかね(笑)
世界から電話がなくなる前に元恋人(宮崎あおい)と再会し話してるうちに昔の事を思い出していきます。
基本的に回想を中心に物語が展開していくので、人によっては退屈に感じてしまうのかもしれません。

そして、電話が消滅した時、彼女と出会ったことすら無かったことになってしまうのです。
これ、単純に物が消えるだけでなくモノにまつわる繋がりも一緒に消えていく展開がとにかく辛いです。
回想は全て消えていく思い出達なんですよね。辛すぎる。

映画

次に悪魔が指定したのは映画。
やめろおおおおおおおおおお
って思ったのは自分だけではないはずw

大学時代に知り合い、その後も映画を毎回貸してくれるツタヤ(濱田岳)。
映画をきっかけに知り合った2人。大学時代から僕はツタヤに映画を毎回勧めてもらうようになります。
そんなツタヤが僕に言った言葉が

「映画は無限にある。だから俺達の関係は永遠に続く。」

ツタヤ神か。

そんな二人の関係も消えてしまいます。
ここだけで既に泣ける。

次は時計が無くなります。
ここの回想シーン、トムさん(奥野瑛太)のシーンが凄くいい話なんですけど、まぁ、言われてみればいらなかったかもしれません(酷
多分、本編との関係性が薄すぎるからですね。
それにこのシーンは凄く抽象的で、そもそも時計が無くなったこと気づかない人がいるみたいで…あの、ちゃんと観てました?
でも、時計が無くなると序盤で描かれた時計屋の父親は?あの僕の母が亡くなったシーンの部分も無かったことになってしまうわけですから、泣けるというよりゾッとします。

そして…

そして、次は猫を消すと言い放つ悪魔。
そこでようやく僕が大切なことに気づきます。

キャベツ、レタス、両親のエピソードがやっぱ一番辛いかったですね。
やっぱ猫も大事な家族の一員というのがよくわかりますね(小並感

親子や彼女、親友との絆が失われていく様子は本当に辛いものがありました。
しかし、一方で些細な物でも思い出があり、それは物だけではなく、猫だって人間だって同じな訳です。

僕も冒頭で
「僕がこの世界が消えたなら、悲しんでくれる人はいるのだろうか。」
と、いう一度は誰もが考えたことがあるかも知れない人生の問。
そこに一つのしっかりとした答えを出してくれています。

それにしても、佐藤健君の僕と悪魔の演じ分けは凄いですね。
あとで編集するにしても物の位置とか動かしつつ自然に2人の佐藤健がいることの凄さ。

あと、個人的には奥田瑛二演じる父親が最後卑怯すぎました。あれは泣く。
あそこで泣かないのは人間じゃない。

号泣というよりは、ホロリと泣けて、心に残るいい映画です。

SF系の難しさ

SFと言いましても、少し・不思議系です。
この手の作品って映像化自体が難しいのです。
一つ目は映像化してもとにかく地味なことです。小説だと意外と自分の中で盛り上がったりするんですけど、映像に起こすと「あれ?」ってなってしまいます。
二つ目はファンタジー・フィクション要素が小さすぎる為に見る側としては大きな違和感となって受け取る可能性が高くなることです。
で、このSF系は大抵が感動系が多く、小説だと感動できても映像化すると全然感動できなくて大透かしを食らうことになります(私にとっては「ツナグ」がそうでした)。

そういう点でも、「世界から猫が消えたなら」は上手く映像化できていると思いました。

ちなみに、「世界から猫が消えたなら」以外なら「ツナグ」筆頭とした辻村深月の作品がこの手のSF作品が多いです。
実際辻村深月の作品って人気の割に映像化作品が極端に少ないのもこういった問題を(実は辻村深月は実際に映像制作側と雰囲気を守りたい出版社側が揉めてご破算になった作品があるぐらい)

おまけ

冒頭でお伝えした通り、大阪舞台挨拶に行ってまいりました。
舞台挨拶は東京時代は一度も行かなかったので「機動戦士ガンダムUC Ep.6」以来の舞台挨拶です。

舞台挨拶で健くんが語っていたのですが、悪魔は特殊メイクで指を伸ばしているそうです。監督は「気づかないぐらいでいい」レベルでよかったらしく、実際私は全然気づきませんでした。
それでも「気づいた人~」で即手を上げる女性の皆様なんなの…

他にも猫が超優秀で、NGは佐藤健君より少なかったようですw

それと、海外ロケのエピソードなんかも出てきました。
そこで出てきた、空港やスーパーにある大型カートをルンルンで押す宮崎あおい※代演:佐藤健

なお宮崎あおい本人はずっと下向き加減でトークをほぼトークを健くんに丸投げするという暴挙に(健くん曰く東京の舞台挨拶は普通だったらしいが)

これから観る方は健くんの手をガン見することをオススメしますw

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