「追憶の森」感想-スピチュアル・ミステリー

今日は「追憶の森」の紹介です。


  • 原題:THE SEA OF TREES
  • 製作年:2015
  • 公開日:2016/4/29
  • 上映時間:111分
  • 監督:ガス・ヴァン・サント
  • 出演:マシュー・マコノヒー、渡辺謙、ナオミ・ワッツ他
  • 概要:富士の樹海に自殺に来たアーサー(マシュー・マコノヒー)は森の中でタクミ(渡辺謙)と出会う。タクミを放っておくことができず助けようとするアーサーだったが…

評価:7/10
オススメ:日々色々後悔してる人

この映画、本当に観て欲しいとしか言いようが無いすごさです。

実際中身は男二人が富士の樹海を彷徨ってるだけという正直絵ヅラが酷く地味なのですが、「ミステリー」ですからね。
そんな彼らの行動すべてが最後に大きな感動となって還ってくるストーリーが素晴らしいです。

※以下ほぼネタバレ無し解説

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今回は久々に短評なので章立て無しで。

まずは、よくもまぁ、舞台に富士の樹海・青木ヶ原を選んだなっていう話です。
日本では超有名な自殺スポットですが、世界的にはどうなんでしょうか…

本題。
そんな青木ヶ原にアメリカから自殺に来たアーサーは森の中でタクミという日本人と出会います。
アーサーは彼のことを放っておくことができず、出口まで一緒に連れて行こうとします。
しかし、一向に出口が見つかりません。

携帯は使えず方向の感覚は失われ、タクミは寒さに震え、時には嵐に襲われ…
このあたりはサバイバル映画そのものです。

妻・ジョーン(ナオミ・ワッツ)を亡くした悲しみにくれるアーサー、妻と娘に会いたいタクミ。
青木ヶ原をさまよいながらも途中で挟まる妻との思い出。
ただ、妻との関係は良くなく、彼はその事をとても悔いてるのがよくわかります。それをタクミが聞くというのが基本的な構造です。
しかし、彼らの会話一つ一つをよく聞いておくと終盤それらが感動となって還ってくる緻密なストーリー構成は映画観終わったあと、「やられた!」ってなります。

絵ヅラが地味というのは前述の通りですが、実は日本人だと途中で勘の良い人は「あっ(察し」ってなってしまうところがあります。
なので、若干ラストの感動が薄れるのは否定出来ないですね。
自分みたいにミステリー小説大好きみたいな人間じゃなければ、もしかしたら気づかずに勧めるのかもしれませんが。

ミステリーだけど、犯人とかがいるわけではない。
哲学的というかスピチュアルな感じですが、説教臭くない。
上映時間も短く、観終わったあと、どこか爽やかな感じに包まれます。

私的には「赦し」の話という解釈なのですが、間違ってないですかね^^;
個人的にはお気に入りの一本です。

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