「マクベス(2015)」感想-風景は美しい

今日は「マクベス」を紹介します。


  • 原題:MACBETH
  • 製作年:2015
  • 公開日:2016/5/13
  • 上映時間:113分
  • 監督:ジャスティン・カーゼル
  • 出演:マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、パディ・コンシダイン、デヴィッド・リューリス、ショーン・ハリス、ジャック・レイナー他
  • 概要:中世のスコットランド。将軍のマクベス(マイケル・ファスベンダー)と友人のバンクォー(パディ・コンシダイン)の前に魔女が現れ、「マクベスはコーダーの領主、そして王になる」、「バンクォーは子孫が将来王となる」と預言を告げられる。その直後マクベスは王・ダンカン(デヴィッド・リューリス)に褒美としてコーダーの領主に任命される。

評価:2/10
オススメ:原作が好きな方

だ・か・ら演劇をそのまま映画でやっちゃダメなんだって…!

実は元々の舞台を観たことがないので、純粋に初めて観た人間としての感想です。

個人的にはくどくどしたセリフ回しが気になってしょうがないのですが、そもそも「母と暮せば」で指摘した、舞台演劇っぽい演出が何よりも苦痛でした。

以下、そもそも演劇っぽい演出って?ってところからご説明します。

※以下、若干ネタバレあり

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そもそも舞台演劇っぽい演出とは何か?まずは一番大きな2つです。

  • 大仰な演技
  • 心情をベラベラと語る

お察しの通り演劇の舞台での特徴で、舞台演劇としては魅力であります。
しかし、それをそのまま映画でやると欠点にしかならないのです。

他にも冒頭の魔女も舞台演劇ならではの存在ですね。
「母と暮せば」でも突然現れてはいなくなっていく存在はありますが、舞台だと映える存在もスクリーンの中だとインパクトが薄いのです。

折角の映像化なんだからその背景は美しい自然を映し出すだけなのかよ!…って「エヴェレスト」でも言った気がします。

内容としては魔女の預言を受け、コーダーの領主になったマクベス。
その話を妻にすると、ダンカン王の暗殺を唆します。
マクベスは躊躇いますが、最後は結局妻に押されダンカンを殺害、罪を他の人間に被せ自らは王となります。
しかし、預言の「バンクォーの子孫が王となる」という言葉に怯え夫婦が狂っていく…というものです。

まぁ、それにしてもマクベスが心情をベラベラ語りまくります。
これ、「母と暮せば」みたいに心情ベラベラシーンもいっそ大仰にやればいいのに、なぜか心情を語るシーンで演技を抑えてるのです。
そうするとマクベスがただの心情ベラベラ通り越して独り言ブツブツ言ってる危ない人間にしか見えなくなるのです。なんかいろいろと辛かった。

もうね、ダンカン殺害を躊躇ってるマクベスはただの中二病こじらせたヒッキーの独り言そのものですごく気持ち悪かったです(真顔

あと日本人にとって困るのが、冒頭の戦争シーン。誰が誰か全然わからなかったのが辛すぎる。
途中から誰が誰かわかってきますが、冒頭の一番大事そうなシーンが「???」で進行するのでここで躓くと映画そのものを誤解して進んでしまうのです。実際レビューサイトで人物を間違えたまま語ってる人が少なからずいます。

そんな感じでマクベス初心者には大変キツいものでした。
ただ、マクベス自体は今まで何度か映画化されているので、過去のものも観てみようかな…

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