「母と暮せば」感想-ファンタジーへの挑戦

今日は「母と暮せば」の感想です。
超有名な山田洋次監督最新作です。 私は「東京家族」が好きだったので観てみました。
今回は山田監督初のファンタジーらしい。ん?ふぁんたじぃ?


  • 製作年:2015
  • 公開日:2015/12/12
  • 上映時間:130分
  • 監督:山田洋次
  • 出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、加藤健一他
  • 概要:長崎に原子爆弾が投下され、息子を亡くした伸子(吉永小百合)。3年後、死んだはずの息子・浩二(二宮和也)が突然現れる。それから浩二は度々現れ、過去の思い出話や今の話をしていく…

評価:4/10(ノリについて行けない)
オススメ:キャストが好きな方、管理人みたいにひねくれてない方

にとり映画賞の2015年ワーストランキングにランクインした本作、既にご覧になった方にはお察し、でしたね。

「ゴールデンスランバー」に続き世間では大変高評価な作品なんですが…ごめんなさい。
多分自分には合わなかったんです。
理由はちゃんと詳しく語っていきます。

にとり的ポイントは

  1. これは映画ですか?
  2. これはファンタジーですか?

です。

※以下毎度ながらネタバレ注意
※一部不愉快な表現が含まれていますので、本作のファンの方はごめんなさい

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1.これは映画ですか?

まずは、山田洋次監督初のファンタジーということで。
ファンタジーと言っても二宮和也演じる浩二が幽霊ってところぐらいでラストまでは本当に普通です。
突然現れて伸子と色々な話をします。浩二より先に戦争で亡くなった兄だったり、恋人・町子(黒木華)や上海のおじさん(加藤健一)の話だったり…
基本家の中での伸子と浩二の親子の会話劇がほとんどを占めています。

彼らは感情豊かに話すのですが、普通の会話劇を超えた感情の入れ方、ハッキリ言えば大げさに話すので(役者さんの演技が凄いのはわかりますが)、逆に映画としての違和感がハッキリ出てしまっています。
で、観てて思ったのが、舞台演劇じゃねーかよ!ってことです。
舞台で彼らが話していればスポットライトを上手く使えば浩二の登場や退場も上手くできますし。

顔ドアップがやたら多いのも気になりました。
「東京家族」もドアップは多かったのですが、全く気になりませんでした。
多分、上記の演出のせいで悪目立ちしてしまっているんですね。

2.これはファンタジーですか?

A.いいえ、家族の愛のドラマです。
前述の通りごく普通の人間ドラマな感じなんですよね。
ただ最後とんでもないファンタジーが出てくるのですが、あまりにもぶっ飛びすぎて空いた口が塞がらなかったです。
最後伸子も亡くなってしまい、浩二と一緒に天国へ向かうのですが、そこの演出がもう色々アレでした。色々凄すぎて言語化不能。どうしてこうなった。
でも、舞台でやれば見栄えは良かったと思います。合唱団も揃えて。
本当、なんで舞台でやらなかったんだろうか。

話の本筋は大好きです。母と亡くなった息子が昔の話を語り合う。時に辛い戦争を交えながら。
家族の会話から自然に戦争や過去のシーンに持っていくのも自然でよかったです。
カット入れず長回し風に回想シーンに持っていくのが素晴らしく、ファンタジーというよりはCGを上手く取り入れた山田洋次監督の挑戦作だったのかもしれませんね。
まぁ、でも一にも十にも舞台演劇にしか見えない演出は興ざめでした。

次の「家族はつらいよ」は期待しています。

追記
あとでぴあ見てたら自分の言いたいこと上手く言ってる方がいたので貼っておきます。
普通に撮ってほしかった。|母と暮せば@ぴあ映画生活

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