「東京家族」感想-心温まる家族の物語

こんにちは。
今日は先日テレビで観直した「東京家族」の紹介です。
以前紹介した「母と暮せば」が中々の事故っぷりでしたが、本作は安心してオススメできます!


  • 製作年:2012
  • 公開日:2013/1/19
  • 上映時間:146分
  • 監督:山田洋次
  • 出演:橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優他
  • 概要:瀬戸内海の小島に暮らす平山周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)は東京で暮らす3人の子供たちに会いに行く…

評価:8/10(儚く愛おしい家族愛)
オススメ:家族の愛に飢えている方、心が荒んだ方

この映画は年を取るほど、あと田舎と都会両方住んでると大変理解が深まる映画です。
最初映画館で観た時は和歌山の映画館で観たのですが、3年東京で社会人として暮らすことで本作はより深みのある作品に感じることができました。

※以下ネタバレ
※管理人は「東京物語」を観たことがありませんので、比較はできません

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価値観の違い

東京の子供達に会いに来た周吉ととみこ。
しかし、次男の昌次(妻夫木聡)は品川駅と間違えて東京駅に来てしまいます。
待てなくなった周吉はタクシーを使うのですが、タクシーにカーナビが付いててビックリ!
タクシーにナビがあるってのは「東京家族」が公開された2013年に自分も上京したタクシーでナビで走るのが衝撃的でした。
(さすがに地元にもナビのあるタクシーは普及はしてきました…が、今の東京のタクシーはスマホが充電できるからね…)

と、ここで冒頭の部分を書いたのですが、東京家族は一つ一つがとにかく細かいので上げていけばキリがないです。
なので、ざっくりと…

最初は長男で医者をやっている幸一(西村雅彦)の家で泊まります。
しかし、次の日患者の容態が悪くなり幸一の家族とお台場観光の予定が無くなってしまいます。
続いて長女の滋子(中嶋朋子)は夫の金井庫造(林家正蔵)とお金を出し合って横浜の高級ホテルに泊めて上げますが、
寝心地が悪く2泊の予定を切り上げて帰ってきてしまいます。
このあたりも、滋子達の考える価値と周吉、とみこの考える価値のギャップの違いがよく現れてて個人的には好きな場面です。

本作の特徴

本作は「母と暮せば」は露骨に反戦争のメッセージを露骨に出しすぎたせいで結末が大変不愉快でした。
東北大震災という大きな要素を盛り込んでいるのですが、さり気なく、かつ大きな存在感を落としてくれました。

また、本作は大変愚痴が多い映画でもあります。
周吉や滋子、幸一の子供までみんな愚痴ばっかりです。
でも、他の心情ペラペラ映画とはまた違った印象を与えます。というか、単に他の作品と違ってリアルすぎるだけなんですけど。
この愚痴によって周吉達の年寄り側と幸一達若い側の差というものを上手く描いています。

希望の映画

愚痴が多い映画ですが、決して今の日本を悲観的に映してるかと言えば、私はノーだと思います。
最後の周吉の家のお隣さん・ユキ(荒川ちか)が毎日見に来てくれたり、
昌次はお年寄り達が描くテンプレートのようなふらふらしてる若者ですが、紀子(蒼井優)というPERFECT HUMAN彼女や震災のボランティアに行ってたり、
(この紀子も途中までパーフェクト過ぎて若干怖いのですが、昌次には愚痴をこぼすシーンが。一気に人間臭さをだしてくれるんですよね。好きだなぁ)
若者というか、日本のこれからを決して悲観はしてない、むしろ希望を感じさせる演出だったと思います。

Twitterで交流している方々は皆さん前日の「パシフィック・リム」は興奮して観ていたのに、
翌日の「東京家族」を観ている方が大変少なく悲しい気持ちになりました。
パシリムみたいな娯楽映画は大好きですが、「東京家族」みたいな映画も等しく推していきたいです。

ちなみに、今回のメインキャスト8人をそのまま使って「男はつらいよ」路線のコメディに走ったのが現在公開中の「家族はつらいよ」らしいです。
話は繋がっていないらしいので、どんな仕上がりか楽しみです。後日観に行く予定です。

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