「劇場版 艦これ」感想ー救われた(色々と)

こんにちは。

今日は先日4D版の上映が始まって、気づけば終わった「劇場版 艦これ」の紹介です。


  • 製作年:2016
  • 公開日:2016/11/26
  • 上映時間:91分
  • 監督:草川啓造
  • 声の出演:上坂すみれ、藤田咲、井口裕香、佐倉綾音、竹達彩奈、東山奈央、野水伊織、日高里菜、タニベユミ、大坪由佳、中島愛他
  • 概要:水上スキーを楽しむ女の子鑑賞ムービー。

評価:7/10
オススメ:アニメ艦これを観た方

原作は誰もが知ってる戦艦大和や「この世界の片隅に」でちょっと話題にもなった重巡青葉といった軍艦を美少女化したゲームとなっています。

まず大前提としてテレビアニメ版の続編ではあるのですが、このテレビアニメ版、最終話まで観たアニメで最もク◯なアニメでした。文字通りの駄作です。

そんなわけで、見るかどうかもだいぶ悩んだ時期もありましたが、観た結果「救われた…」って思いましたね。多分テレビアニメで心が死んだ提督(艦これファンの事)もそう思ったに違いありません。

では、原作の部分からアニメ版の◯ソっぷり、そして艦これテレビ版を知らない方でも特攻できるような前知識から4D版(20作以上観た人間として他作品との演出の違いも)の感想まで色々と語っていきます。

最初は映画版のネタバレ無しで行くので、これから観ようって方も参考にしていただければと思います。

ちなみに映画は艦これのゲームさえやってればテレビアニメ版を飛ばして劇場版だけ観ておいたほうが多分幸せです。
(テレビアニメ版の地獄を経験してたからこその素晴らしさはありますけどね…)

※序盤はTVアニメ版のネタバレ、後半は劇場版のネタバレになります

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原作ちょっと詳しく

前述の通り艦隊を美少女化したゲームが原作。
その人気は凄まじく、今やコミックマーケットでも常に一二を争う人気ジャンルなのです。

他のこの手のコレクション系のゲームでは当時としてはかなり珍しいシステムで当時のユーザーの間で話題になりました。

一つは艦娘(ゲームに出てくる少女達)の体力が0になると轟沈し、二度とその娘が還ってこないというゲームシステムです。
他のゲームだと体力が0になってもまた同じキャラでステージをやり直しできるのですが、艦これの場合はそんなことしようものなら同じキャラは使えなくなるということです。
折角長い時間かけて育てた艦娘を沈めた時の絶望感…わかりますか?(←経験者
でも、その分その娘を大切にしようって愛着が湧きやすいのがいいですね。
ちなみに、この轟沈は提督=プレイヤーによって回避することが可能です。(←割と大事)

そして、課金要素が極端に少ないことも挙げられます。
イベントで珍しい艦娘はそれこそ出てしまうので、課金はそのイベントを進むための資源になるのですが、これも実は時間さえ割ければお金をかけずにほぼプレイ可能なのです。
時間+課金で有利に進むことはありますが、単純な課金だけでは全然有利にならず、無課金でも時間があればいくらでもレアな艦娘を手に入れることができるのです。
冗談じゃなく他のゲームと比べ物にならないレベルでこのゲームは金ではなく時間がある人間が強いのです。
時間拘束の緩い大学生やニート、暇を持て余したイラストレーターや小説家なんかが上位占めてるのはこのため。

そんな人気コンテンツも元のゲームがが轟沈というシステムがあるからなのか、反転して同人誌は割とのほほん系が多く、なんだったら一切戦う要素がないものも多いです。
なんだったら公式にKADOKAWAから出ている漫画ものほほん日常系が多かったり。

で、このゲームシステムやファンが日常系を好んでるという点、実はこの後の映画観る上ですごく大事なのです。
ゲームの内容知らなくていいからこの前提知識だけ知ってから観て欲しいです。

あ、ちなみに私のお気に入りは木曽、飛龍、明石さんです。
木曽と飛龍さんはケッコンカッコカリ済。

地獄のアニメ版

さて、そんな私も大好き艦これがアニメ化されテレビ放送されたわけです。

上記の事情から、ファンは原作に存在するシリアス路線を期待する派閥と二次創作や戦闘以外のシーンにあるようなゆるふわな日常系を期待する派閥がいました。
人数的には圧倒的に後者が多かったですが、私はシリアス期待派でした。
まぁ、結論を言うと両方の期待を思いっきり裏切る展開が待ち構えていたのですが…

正直この如月ショックを読むほうがよくわかると思います。

要約すると、

3話で如月という艦娘が轟沈。一気にシリアス路線へ舵が取られ日常ものを期待していた派閥が阿鼻叫喚
→ところが4話で何のフォローもないままギャグ路線が始まりシリアス派も含めて全視聴者激怒
→途中途中で主人公の吹雪や睦月が如月を悼むシーンこそ何度かあったものの最終話まで結局如月のフォローがされず、ほぼギャグ路線が貫かれ、ラスト2話で激しい戦闘があったものの、ギャグ路線やりすぎて緊張感0

こんかところです。他にもゲーム上のセリフを言わせたいがために文脈無視して突然言い出す不自然さや2次創作であったはずの設定が取り込まれ、元のゲームが好きだったファンの顰蹙を買ったりともうね無茶苦茶でした。
究極は8話ですよね。日常系大好きな派閥は永遠に8話だけやってればよかったって人達もいるけど、ごちうさを1話で切ったほどゆるゆる日常系が苦手な私としては8話だけでも無かったことにしてほしかった…

私個人としては最終話まで観たアニメとしてはアナザーと並ぶワーストアニメでした。
KADOKAWAは俺に喧嘩を売るのがお上手。


※以下、劇場版のネタバレ
※ひいては艦これのゲームの世界観そのもののネタバレ


 

劇場版、それは救いの物語

この作品、冒頭からアニメ版ユーザーにとってネタバレオンパレードなんですけど。

まず冒頭、いきなり如月が復活します。マジです。
開始直後から色々試されてるよ!どうしてこうなった!

しかし、彼女は睦月以外を認識できず記憶も曖昧。そしてどこか挙動不審なのです。
加賀さんが意味深な視線を向けるが…

そして加賀さんから告げられる如月が深海棲艦になるという真実。
艦娘が沈められると深海棲艦に、深海棲艦が沈められると艦娘になってくるというのです。

うん、知ってた。

これ実はゲームでは度々イベントで出てくる深海棲艦が艦娘の反転した存在という説。
元々一部のイベントボスが大体艦娘をモデルに描かれているのではないかと言われており、それまでは確証はないけどほぼ確実な説として提督達の間で噂になっていました。
まさか公式で堂々とやっちゃうとは。

それと同時に物語で進む謎の声、そして赤く染まっていく海の謎…
その真実が明かされる時、彼女の本当の姿が現れる…!

このあたりは実際自分の目で観てほしいですよね。

劇場版にしてようやく如月に対するフォローがなされ、話自体もすごく骨太になっていました。
如月の部分以外のところでもちゃんとテレビアニメ版の続編として描かれていて、かつしっかりとゲームでの世界観を重視してくれている…本当、最初からこれが観たかったんだよ!

それにしても劇場版での加賀さんの活躍ぷり。ただの赤城さんスキーじゃなかったんだね。
それと公式で瑞鶴と加賀さんのイチャイチャが観れるので、そっち方面目当ての方も安心して観れます。

なによりテレビアニメ版を観て後悔していた人こそこの作品を観て救われて欲しい。
そう願ってやまないです。実際私は救われました。

おまけ

あ、4D版ですが、激しさとしてはまぁまぁなところ。
左右には激しく揺れますが、アニメ艦これの世界では波という概念がないから上下前後の動きはあんまり無いです。水上スキーだから仕方ないネ!

それより海の上なので期待通りの水しぶき祭りで最高です。
みんなでビショビショになろうぜ!(夏でもないのに言うと別の意味に聞こえてくる…)

物語ともしっかりシンクロしてたので良かったです。

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