「ダンケルク」感想―極限状態

こんにちは。

余談ですが9月に大阪で開催された「映画ファンの集い」に参加してきました。
知らない方にざっくり説明すると毎月東京で行われている映画系オフ会ではおそらく日本一の規模を誇るやつです。
そんな映画ファンの集い人生初参加です。3年東京にいたのに。詳しくは話脱線しちゃうからTwitterとか見てね!

で、やっぱり話題だったのが「ダンケルク」です。
大阪はレーザーIMAXのお膝元とあって参加者の方でもかなりの方がレーザーIMAXで観てました。
中には2ケルク3ケルクしてる方も(表現に対しツッコんではいけない)

そんな本作をご紹介。何気に映画のレビュー記事は約3ヶ月ぶりですかそうですか…


  • 原題:DUNKIRK
  • 製作年:2017
  • 公開日:2017/9/9
  • 上映時間:106分
  • 監督:クリストファー・ノーラン
  • 出演:フィオン・ホワイトヘッド、ハリー・スタイルズ、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、マーク・ライランス、トム・ハーディ
  • 概要:99分間ずっと緊迫状態。

評価:10/10
オススメ:最近ドキドキが足りない現代人

本当にこの映画はすごいんですよ。

まぁ致命的な欠点を抱え込んでいましたけど、そこは少なくとも私の観た環境では問題なかったので個人の点数としては満点。ということで。

あと「インセプション」、「インターステラー」と既に好きだったクリストファー・ノーラン監督のことますます好きになりました。「ダークナイト」シリーズも観ないとな…

※以下ネタバレ注意。でもぶっちゃけ作品自体にネタバレというネタバレがあまり無いかも…

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いきなり戦場に放り込まれる

始まってすぐにドイツ兵に襲撃され、「あなた達は既に包囲されてる」と降伏を呼びかけるビラが舞う。
説明は最低限にいきなり極限地帯の登場人物達の視点に放り込まれるのです。IMAXの画面なら超絶迫力満点。

限られた水をすすりドイツ兵からひたすら逃げ同胞の兵士が目の前で死んでいきます…
しかもあえてドイツ兵士は一切映されてないため逆にどこからドイツ軍が襲ってくるのかというような恐怖と緊張感が出てくるわけです。

3つの視点から繋がる「ダンケルク」

途中上記のダンケルクで逃げ惑う兵士から視点が変わり、一つは戦闘機のパイロット(地味にトム・ハーディ)、そして兵士達を助けようと自ら死地に向かう漁師の3つの視点が代わる代わる展開します。それぞれ1week、1day、1hourとつまり1週間、1日、1時間という時間の視点で最終的に一つの着地に向かっていく流れなわけです。

容赦なさ

それまではほぼ全編とにかく緊張感、緊迫感を強いられます。

どの視点の登場人物達のにもどんどん試練が降り注ぐ。

特に逃げる青年兵なんて乗る船乗る船ガンガンドイツ軍に沈められてますし、空爆来て目の前の兵士達死ぬしで容赦ないとにかく容赦ない。

そしてハンス・ジマー手がける劇伴がとにかく緊迫感を強いてくるのです。
あの秒針がなり続ける音だけでかなりのストレス。

全てはラストのため

兵士達はぐったりしながらもようやく救出されるのですが、本土は本土で彼らは恐怖に感じてました。
まぁ戦争から逃げ帰って来たわけですよ。
何と言われ、後ろ指刺されるか…観ているこちら側が思わず「やめて!イギリス兵のLPはゼロよ!」と心が叫びたがってました。
しかしそこに見えたのは英雄達の帰還を讃えるイギリス国民でした。

この瞬間、観てる私も思わず感動していました。この映画登場人物に感情移入させる気無いのに最後は兵士達と一緒に感動してるわけです。
最後の場面の感動を得る、本当にそのためだけに今の今まで緊迫感を強いられてたのです。この映画すごい。

ダンケルク環境依存問題

さて本作の欠点は既に皆様が語り尽くしてるところですが、観る環境で体感できる迫力が全然違うということです。

この映画は全編をIMAX用のカメラで撮られているのでIMAXのスクリーン、厳密には109シネマズ大阪エキスポシティのスクリーンで観て初めて100%体感できるようになっているのです。
それを通常のスクリーンで観ると、IMAXはどちらかというと正方形に近いスクリーン、それを横長のスクリーンで映すわけですから、結果上下がバッサリカットされてるという悲劇に。

いずれにせよ迫力半減以下です。
それどころか人によっては「アイエエエ!ガメンセマイ!?ガメンセマイナンデ!?」と画面の狭さが気になって仕方ないようです。
しかも元々エキスポIMAX版ですら左右にレターボックス(黒帯)で出てくる場面が結構あるので、そりゃただでさえ狭い画面でそんなことされたら私ならキレる。

まぁこれははっきり言えます。ノーランが全部悪い。
でもこれがきっかけにIMAXのスクリーンが普及したりしなかったりするといいですね。
こういう問題作こそ世にはばたけというか。

なお大阪はエキスポシティ近いからいいよなとか呑気な事抜かす方に伝えたいことがあります。
エキスポシティは大阪市の中心・梅田から1時間かかります。もう一度言います。梅田からエキスポシティまで1時間です。たとえ大阪人でもエキスポシティは遠いんです。

なかなか秀逸なPR

さて話が変わりますが、「ダンケルク」で褒めたいのは事前のPR活動もありますね。

まずは林先生を起用した解説動画。有名人を使ってかつ林先生のわかりやすい解説で頭にスッと入って来ますね。

まずは試写会等のイベントで色んな層にオススメしたい!というのがよく伝わってきます。

三代目J Soul Brothersの岩ちゃんこと岩田剛典がノーラン監督の対談が行われました。
岩ちゃんはノーラン監督の大ファンを公言してるだけあって熱がすごいし予告編だけではあまり観なかった層にも伝わったのではないだろうか。

インタビュー記事はこちら↓
岩田剛典が映画『ダンケルク』を熱く語る ファン代表としてとクリストファー・ノーラン監督と初対面へ

そしてアニメ映画傑作の「ガールズ&パンツァー 劇場版」の杉山Pと出演声優かつガチのミリタリー好きで知られるの中村桜を出した試写会もやって、そちら側の方にもオススメ!っていうのがよく伝わる。→「ガルパン」声優&軍事評論家が「ダンケルク」をミリタリー目線で解説

でも唯一失敗と言わざるを得ないのが絶叫上映。
絶叫…???
実際都心の新宿や丸の内ですら大量の空席が出てた模様。本当にのめり込んでる人はあれで声は出ねぇ。

あとはなんで日本で1Dのハリー・スタイルズが出てることをもっと推さないのか。もっと広い層に届いたかもしれないのに。

この映画本当にすごいのでまだ観てない方は一度観た方が良いです。ただ残念ながらIMAX上映はほぼ終了してしまってますが。
ええ、わかってます。私が記事を書くのが遅すぎた。

とりあえず今後DVDやBDで鑑賞する方は部屋を暗くするだけでも絶対体感が変わってきますよ、とだけ。

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